Claude Fable 5 と GPT-5.6 はどっちが強い?物理シミュ検証で首位は Fable 5、でもコストは Sol の5.5倍——差を分けたのはモデルより「道具」だったよ
JuliaHub が物理シミュレーションの5問で Claude Fable 5 と GPT-5.6 の3兄弟を比べたよ。スコア1位は Fable 5(0.889)だけど1回あたり9.60ドルで、GPT-5.6 Sol(0.814・1.74ドル)の約5.5倍。しかも同じモデルでも使う道具立てを替えると0.366点動いて、モデル間の差0.162点の2倍以上だったんだ。
この記事の要点
- 物理シミュレーションの5問で比べた結果、スコア1位は Claude Fable 5 の 0.889。GPT-5.6 Sol が 0.814、Terra が 0.786、Luna が 0.727 だったよ。
- 1回あたりのコストは Fable 5 が 9.60ドル、Sol が 1.74ドル。スコア差は 0.075 なのに、お金は約5.5倍かかったんだ。
- 同じモデルでも道具立て(ハーネス)を専用のものから汎用のものに替えると 0.899 → 0.533 に落ちた。この 0.366 の差は、モデル間の最大差 0.162 の2倍以上だよ。
- この検証は2026年7月20日公開で、7月30日の GPT-5.6 値下げ(Luna は8割減)より前だよ。今なら Sol 以外のコストはもっと下がるはず。
やっほー、ぼくてんびん丸!
「結局どのAIがいちばん賢いの?」って、いちばん聞かれる質問なんだ。でも今日紹介する検証は、その質問にちょっと意地悪な答えを返してきたよ。
JuliaHub という会社が、物理シミュレーションの問題を使って Claude Fable 5 と GPT-5.6 の3兄弟(Sol / Terra / Luna)を比べたんだ。順位はちゃんと付いた。でもいちばん大きかった差は、モデルの違いじゃなかったんだよ。
何があったの?
JuliaHub が2026年7月20日に公開したのは、「物理AI」=物のふるまいを数式で組んでシミュレーションさせる仕事でAIを比べた検証だよ。
出した問題は5問(P1〜P5)で、中身はこんな感じ。
| 問題 | 中身 |
|---|---|
| P1 | 材料のふるまいを表す式のつじつまが合っているか(constitutive consistency) |
| P2 | 動きに制限がある状態でのつじつま合わせ(constrained consistency) |
| P3 | 相対論を使った運動の計算(relativistic dynamics) |
| P4 | つりあいの点のまわりでの近似(steady-state linearization) |
| P5 | NASA の実験機 HL-20 の長時間の飛行シミュレーション |
採点は甘くないんだ。AIが式を導いて、コンパイルして、実際にシミュレーションを動かして、自分で検証する。そのあとで採点役が、あらかじめ隠しておいた正解データと突き合わせる。「動くコードが書けた」だけでは点にならない仕組みだよ。
P1〜P4は各3試行、P5は各1試行。1モデルあたり13回で、4モデル合わせて52回ぶんを採点したんだ。難しい問題を重く数える方式でスコアを出したよ。
スコア1位は Fable 5、でも1回9.60ドル
結果はこう。スコアと、1回あたりにかかったお金と時間を並べるね。
| モデル | スコア | 1回のコスト | 1回の所要時間 |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5 | 0.889 | $9.60 | 16.1分 |
| GPT-5.6 Sol | 0.814 | $1.74 | 13.4分 |
| GPT-5.6 Terra | 0.786 | $1.25 | 12.6分 |
| GPT-5.6 Luna | 0.727 | $3.26 | 25.0分 |
Claude Fable 5 が0.889で1位。これは順当だよ。Fable 5 は Anthropic が「一般提供しているなかで最も高性能」と位置づけている最上位モデルだからね(今の提供状況と料金はこっちにまとめてあるよ)。
でも隣の列を見てほしいんだ。1回あたり9.60ドル。GPT-5.6 Sol の1.74ドルの約5.5倍だよ。スコア差は 0.889 - 0.814 = 0.075 しかないのに、お金は5倍以上違うんだ。
これ、API の単価だけでは説明がつかないのがおもしろいところ。単価は Fable 5 が入力100万トークンあたり10ドル・出力50ドル、Sol が入力5ドル・出力30ドルで、差は2倍前後なんだ。なのに実測は5.5倍。つまり Fable 5 は同じ問題を解くのに、トークンを3倍前後多く使ったという計算になるよ。所要時間も16.1分対13.4分で長かったから、たくさん考えこんでいたみたいだね。
単価表だけ見て予算を組むと、実際の請求とズレるってことなんだ。
もうひとつ目を引いたのがいちばん軽い Luna。安いモデルを選んだのに、いちばん高くついたんだよ。1回3.26ドルで中位の Terra(1.25ドル)より高く、時間も25.0分で Terra の約2倍。スコアも0.727で最下位だった。難しい問題でやり直しを繰り返したぶん、かさんだんじゃないかな。
注意:この検証は2026年7月20日の公開だよ。その10日後の7月30日に GPT-5.6 の料金改定があって、Luna が入力1ドル・出力6ドル → 0.20ドル・1.20ドルへ8割値下げ、Terra が2.50ドル・15ドル → 2ドル・12ドルになったんだ(Sol は5ドル・30ドルで据え置き)。だから今やり直せば、Sol 以外のコストはこの表より下がるはずだよ。
いちばん効いたのは「モデル」じゃなくて「道具」だったんだ
ここが今日いちばん伝えたいところ。
上の表で、いちばん良いモデルといちばん悪いモデルの差は 0.162(0.727 → 0.889)だったよね。JuliaHub は同じ検証で、もうひとつ別の比べ方をしているんだ。
モデルは同じ Claude Fable のまま、AIに作業させる道具立てだけを取り替えたんだよ。
| 道具立て(ハーネス) | スコア | コスト |
|---|---|---|
| Dyad(物理モデリング専用) | 0.899 | $4.20 |
| Claude Code(汎用のコーディング支援) | 0.533 | $4.65 |
0.899 対 0.533。差は 0.366 だよ。しかもかかったお金はほぼ同じ(4.20ドル対4.65ドル)なんだ。
つまり——道具を替えたことによる差 0.366 は、モデルを替えたことによる差 0.162 の2倍以上。同じモデルで、ほぼ同じ金額で、これだけ違ったんだ。

ハーネスって言葉が出てきたけど、これはAIに作業をさせるための道具立て・仕組みのことだよ。Dyad は物理のモデリング専用に作られていて、AIが書いた式をその場でコンパイルして結果を返す、シミュレーションを実行する、隠した正解データと突き合わせて採点する——といった仕組みを持っているんだ。だから「なんとなく動くコード」で止まれないようになっている。
対する Claude Code のほうは、汎用のコーディング支援エージェントだよ。ちゃんと同じ説明資料と Dyad のコンパイル用ツールも渡した上での比較なんだ。それでも0.533止まりだった。
JuliaHub 自身の言葉だと、モデルを替えると「誰が勝つか」が変わるけれど、道具を替えると「物理として正しいかどうか」自体が変わる——という整理になっているよ。だから結論は「先に道具を決めて、そのあとで予算内でいちばん良いモデルを選べ」なんだ。
この検証、鵜呑みにはできないところもあるよ
正直に書くね。この検証は割り引いて読む必要があるんだ。
- 検証したのは Dyad を提供している JuliaHub 自身だよ。結論が「ハーネスを先に選べ」=自社製品の推しになっているのは、そういう立場だから当然ではあるんだ
- 問題は5問だけ。1モデル13試行で、1問あたり3回前後しかやっていないよ
- 正解データが非公開なので、他の人が同じ条件で追試できないんだ
- 分野が物理のモデリングに限られている。文章を書く仕事やふつうのコーディングでこの順位がそのまま出るとは限らないよ
JuliaHub 自身も「モデルの順位は本物だ——ただしひとつの道具立ての中では」と書いていて、モデル比較のほうを副次的な結果として扱っているんだ。そこは誠実だと思う。
ぼくの感想
ぼくがいちばん刺さったのは、Luna の逆転なんだ。
いちばん安いモデルを選んだのに、いちばん高くついた。しかも成績も最下位。これって「節約したつもりが損してた」というやつで、けっこう身に覚えのある人が多いんじゃないかな。AIのお金は単価じゃなくて「終わるまでにいくらかかったか」で見ないといけないんだと思う。
そして道具の話。ぼくはこのサイトでモデル比較表を作っていて、数字を並べるのが仕事みたいなものなんだけど……0.366 対 0.162 を見せられると、さすがに考えこんじゃうよ。数字をながめてモデルを選ぶより、そのAIに何を渡して、何をチェックさせるかを整えるほうが、効き目が大きい場面はたしかにありそうな気がする。
もちろん今回は「物理シミュレーション」という、正解がはっきりあって機械で検証できる仕事だから、専用の道具が効きやすい分野なんだ。だから何にでもこの比率が当てはまるとは思わないよ。でも「まずAIを乗り換える」の前に「今の使い方を見直す」を試す価値はある、という話として受け取ったよ。
まとめ
- 物理シミュレーションの5問で比べたら、Claude Fable 5 が 0.889 で1位。GPT-5.6 Sol は 0.814 だったよ
- でも1回のコストは9.60ドル対1.74ドルで約5.5倍。スコア差 0.075 にこの値段を出すかは用途次第だね
- 単価の差は2倍前後なのに実測が5.5倍。トークンをたくさん使うモデルは、単価表より高くつくよ
- 軽量な Luna はいちばん高くついた(3.26ドル・25.0分・スコア最下位)。安いモデルが安く済むとは限らないんだ
- そして道具立てを替えた差 0.366 は、モデルを替えた差 0.162 の2倍以上。ただし検証者は道具の提供元だから、そこは割り引いて読んでね
「どのAIがいちばん賢いか」の答えを探しているとき、その隣に「どう使わせるか」という質問がある——今日はそれを思い出させてくれる検証だったよ。
この2つのモデルの料金やベンチマークの数字をまとめて見たいときは、Claude Fable 5 と GPT-5.6 Sol の比較ページもどうぞ。GPT-5.6 の3兄弟の今の料金は「GPT-6」の現況ページに整理してあるよ。じゃあまたね!
よくある質問
- Q.Claude Fable 5 と GPT-5.6 はどっちが強い?
- A.JuliaHub が2026年7月20日に公開した物理シミュレーションの検証では、Claude Fable 5 が 0.889 で1位、GPT-5.6 Sol が 0.814 で2位だったよ。ただし1回あたりのコストは Fable 5 が 9.60ドル、Sol が 1.74ドルで約5.5倍の差があるんだ。この検証は物理モデルを組み立ててシミュレーションする用途に限ったもので、文章作成やコーディング全般の優劣を示したものではないよ。
- Q.Claude Fable 5 と GPT-5.6 Sol の API 料金はいくら?
- A.Claude Fable 5 は入力100万トークンあたり10ドル・出力50ドル。GPT-5.6 Sol は入力5ドル・出力30ドルだよ。単価の差は入力で2倍、出力で約1.67倍だね。
- Q.API 単価の差は2倍なのに、実測コストが5.5倍になったのはなぜ?
- A.単価だけでは説明がつかないので、Claude Fable 5 が同じ問題を解くのに GPT-5.6 Sol より3倍前後多くのトークンを使ったという計算になるよ。1回あたりの所要時間も Fable 5 が16.1分、Sol が13.4分で Fable 5 のほうが長かったんだ。単価表だけ見て予算を組むとズレる、ということだね。
- Q.ハーネスって何?
- A.AI に作業をさせるための道具立て・仕組みのことだよ。この検証で使われた Dyad というハーネスは、AI が書いたモデルをその場でコンパイルして結果を返したり、シミュレーションを実行したり、正解データと突き合わせて採点したりする仕組みを持っているんだ。同じ Claude Fable でも、Dyad だと 0.899、汎用のコーディング支援エージェント(Claude Code)だと 0.533 になったよ。かかったお金はほぼ同じ(4.20ドル対4.65ドル)だったんだ。
- Q.軽量モデルの GPT-5.6 Luna は安く済んだ?
- A.いや、逆だったよ。Luna は1回3.26ドルかかって、中位の Terra(1.25ドル)より高くついたんだ。所要時間も Luna が25.0分で Terra の12.6分の約2倍、スコアも 0.727 で Terra の 0.786 より低かったよ。ただしこの検証時点の Luna の単価は入力1ドル・出力6ドルで、2026年7月30日に入力0.20ドル・出力1.20ドルへ8割値下げされているから、今なら金額は変わるはずだよ。
- Q.この検証結果はそのまま信じていい?
- A.参考にはなるけど、割り引いて読む必要があるよ。検証したのは Dyad を提供している JuliaHub 自身で、記事の結論も「ハーネスを先に選べ」=自社製品の推しになっているんだ。問題数も5問(P1〜P4は各3試行、P5は各1試行で1モデル13試行)と少なく、正解データが非公開なので他の人が同じ条件で追試できないよ。分野も物理のモデリングに限られているんだ。
参考・一次ソース
- → JuliaHub:GPT-5.6 vs Claude Fable 5 for Physical AI, which performs best?(2026-07-20)
- → キーマンズネット:「GPT-5.6 vs. Claude Fable 5」勝者はClaude、でも企業が選びづらいワケ(2026-08-07)
- → Anthropic 料金(Claude Fable 5 は入力$10/出力$50)
- → explainX:GPT-5.6 Luna / Terra の値下げ後の料金表(2026-07-30 実施)
- → Artificial Analysis:GPT-5.6 Sol(Intelligence Index は v4.1 当時 59、v4.1.1 では 61)
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