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News 最終更新 2026/9/10

GLM-5.3-Flash とは?ox-alpha の正体、商用OKで1タスク$0.24

「GLM-5.3-Flash とは?」の答えは、中国の Z.ai が2026年8月26日に公開した3,200億パラメータのAIだよ。OpenRouter で無料配布されていた謎モデル ox-alpha の正体がこれ。重みは MIT ライセンスで商用OK、料金は定価の入力$0.15・出力$0.50だよ(50%オフは2026年9月9日で終了)。

GLM-5.3-Flash とは?ox-alpha の正体、商用OKで1タスク$0.24

この記事の要点

  • GLM-5.3-Flash は中国の AI 企業 Z.ai が2026年8月26日(現地時間)に公開したモデルだよ。総パラメータ3,200億のうち実際に動くのは180億で、重みは MIT ライセンスで公開されているから商用利用もできるんだ。
  • OpenRouter で2026年8月20日から無料で配られていた提供元不明のモデル ox-alpha は、このモデルの匿名テストだった。Z.ai が公式ドキュメントで自ら明かしたよ。2026年8月28日時点で ox-alpha は OpenRouter の一覧から消えている。
  • コーディングの公式ランキング DeepSWE v1.1 で63%(±4%)・表示21モデル中12位(2026年9月3日更新版・2026年9月10日確認)。1タスクあたりの平均コストは$0.24で、首位と同じ74%の Claude Opus 5($11.84)の約49分の1、前世代 GLM-5.2(44%・$3.92)からは19ポイント上がって16分の1になったよ。
  • API 料金は100万トークンあたり入力$0.15・出力$0.50。公開時に付いていた50%オフ(入力$0.075・出力$0.25)は2026年9月9日24時(シンガポール時間・UTC+8)で終わり、2026年9月10日にこの定価へ戻ったよ。

やっほー、ぼくてんびん丸!きょうは謎が解けた話だよ。

先週ぼくは「ox-alpha(オックスアルファ)とは?」という記事を書いた。OpenRouter に突然あらわれた、提供元が名乗らない無料モデルの話だったよね。そのとき「誰が作ったの?」の答えは「公表されていません」としか書けなかったんだ。

その答えが出たよ。作っていたのは中国の AI 企業 Z.ai(ゼットドットエーアイ)で、モデルの本名は GLM-5.3-Flash。しかも Z.ai は重みまで MIT ライセンスで配ってしまった。順番に整理するね。

何があったの?

Z.ai が 2026年8月26日(現地時間)に GLM-5.3-Flash を公開したよ。同社の GLM-5 シリーズで初めて最初から画像と動画を扱えるようになったモデルなんだ。

項目中身
開発元Z.ai(中国)
公開日2026年8月26日(現地時間)
総パラメータ3,200億
実際に動くパラメータ180億(288個のエキスパートのうち8個)
一度に読める量1,048,576トークン(モデルカードの設定値)
入力できるものテキスト・画像・動画
ライセンスMIT(商用利用可)
重みの置き場zai-org/GLM-5.3-Flash(FP8・約328.3GB)/zai-org/GLM-5.3-Flash-BF16(約642.6GB)

3,200億のうち動くのは180億だけ、というのがこのモデルの肝だよ。必要なときだけ担当の部分を起こす仕組み(MoE)で、大きさのわりに計算が軽い。Z.ai は前世代の GLM-5.3 とくらべて、長い文章を読むときの計算量を3.01分の1、そのとき溜め込むメモリを4.44分の1に減らしたと書いているんだ。

ox-alpha の正体だったって、本当?

本当だよ。しかも推測ではなく、Z.ai 自身が公式ドキュメントに書いた。原文はこう。

Before release, we tested GLM-5.3-Flash anonymously as ox-alpha on OpenCode and OpenRouter to gather user feedback. (リリース前に、利用者の反応を集めるため GLM-5.3-Flash を ox-alpha として匿名のまま OpenCode と OpenRouter でテストしていた)

ぼくが先週の記事で書いた特徴と、今回公開された仕様はぴったり一致しているよ。

ox-alpha として見えていたものGLM-5.3-Flash の公式仕様
一度に読める量1,048,576トークン1,048,576トークン
入力できるものテキスト・画像・動画テキスト・画像・動画
考える量の設定max / high / low の3段階max / high / low の3段階(既定は max)

先週の記事で「海外だと GLM の系列じゃないかという見立てが出ている」とだけ書いて断定を避けたんだけど、その見立てが当たっていたわけだね。

いまはどうなっているかというと、2026年8月28日時点で ox-alpha は OpenRouter のモデル一覧から消えている。公開API(/api/v1/models)に stealth/ox-alpha の行はもう無くて、モデル個別のAPIを叩いても提供先(endpoints)が0件で返ってくるんだ。代わりに z-ai/glm-5.3-flash が有料で並んでいるよ。無料のお試し期間は終わった、ということだね。

性能はどのくらい?

先週の記事で「SNS で流れている DeepSWE 80% という数字は公式ランキングに載っていない」と書いたよね。その公式ランキングに、今回ちゃんと載ったよ。

DeepSWE は Datacurve が運営するコーディングの試験で、113個の課題を実際に解かせて正解率を測るもの。いまの v1.1 の順位はこうなっているよ(2026年9月3日更新版・2026年9月10日に確認。既定の表示は登録28モデルのうち21モデル)。

順位モデル正解率1タスクの平均コスト
1GPT-6 Astra74% ±3%$6.52
2Gemini 3.8 Flash74% ±1%$2.36
3Claude Opus 574% ±4%$11.84
4GPT-5.6 Sol73% ±3%$6.46
5Claude Fable 570% ±3%$13.41
6GLM-5.369% ±3%$3.99
7Kimi K369% ±5%$4.65
12GLM-5.3-Flash63% ±4%$0.24
13DeepSeek-V4-Pro63% ±6%$1.67
14Claude Opus 4.859% ±2%$13.22
20GLM-5.244% ±2%$3.92

記事を書いた8月26日更新版では、Claude Opus 5 が1位で GLM-5.3-Flash は10位だったよ。9月3日の更新で GPT-6 Astra と Gemini 3.8 Flash が上に入ってきたのと、表示が整数に丸められたので、順位の見え方が少し変わっているんだ。GLM-5.3-Flash の 63%・$0.24 という数字そのものは動いていないよ。

出回っていた80%ではなく、63パーセントだった。ただし注目すべきは正解率じゃなくて右端の列だと思う。

  • 前世代の GLM-5.2 から19ポイント上がって、コストは16分の1になった(44%・$3.92 → 63%・$0.24)
  • 首位級の Claude Opus 5(74%)とは11ポイント差だけど、コストは約49分の1($11.84 → $0.24)
  • Claude Opus 4.8 は正解率でも抜いている(59% → 63%)

DeepSWE 公式ランキング v1.1(2026年8月26日更新)での正解率と1タスクあたり平均コストの比較カード。Claude Opus 5 は74パーセントで11.84ドル、GLM-5.3 は69パーセントで3.99ドル、GLM-5.3-Flash は63パーセントで0.24ドル。

Z.ai は公式ブログで「Claude Opus 4.8 に迫る」と書いているけど、この公式ランキングで見るかぎり迫るどころか上なんだ。ただし Opus 4.8 は Anthropic の1世代前のモデル(現行の最上位は 2026年7月24日に出た Claude Opus 5)で、比較相手としては一段古いことは押さえておいてね。

第三者の測定でもうひとつ。Artificial Analysis の総合知能スコア(Intelligence Index)は、2026年9月10日時点の最新版 v4.3 で 42になっているよ。同じ版で GLM-5.3 が45、Claude Opus 5 が51だから、上位モデルに3〜9ポイント差というところ。公開当時の v4.1.1 では 57(GLM-5.3 が60、Opus 5 が63)で、この指標は版が上がると全モデルの点数がまとめて動くから、数字は版とセットで読んでね。

なお Z.ai は自社ブログで「Z.ai Code Bench v1.0 で max 設定なら 29.0 で、Claude Opus 4.8 の 29.5 にほぼ並ぶ」とも書いているけど、これは Z.ai が自分で作ったテストだから、ぼくはここでは参考程度に留めておくね。

料金はいくら?50%オフはもう終わったよ

【2026年9月10日 追記】この記事を書いたときの「割引中で入力$0.075/出力$0.25」は、もう過去の値段になったよ。 公式が予告していたとおり 2026年9月9日24時(シンガポール時間・UTC+8)で50%オフが終了して、日本時間の9月10日1時から定価の入力$0.15/出力$0.50に戻ったんだ。Z.ai の公式料金ページを9月10日に見にいって確認したよ。以下の表と本文は、この定価にそろえて書き直してあるよ。

ここが一番の売りだよ。Z.ai の公式料金ページの数字はこう(100万トークンあたり・2026年9月10日確認)。

モデル入力出力キャッシュ済み入力
GLM-5.3-Flash(いまの定価)$0.15$0.50$0.03
GLM-5.3$1.4$4.4$0.26
GLM-5.2$1.4$4.4$0.26
GLM-5.3-Flash(〜2026年9月9日の割引価格)$0.075$0.25$0.015

上位の GLM-5.3 とくらべると、入力・出力とも約9分の1になっているよ。9月9日までは50%オフでさらに半分だったから、そのときは18分の1くらいだったんだ。

50%オフは公式の予告どおり 2026年9月9日24時(シンガポール時間・UTC+8)で終わったよ。日本時間だと9月10日の1時だね。いまから見積もりを作る人は、$0.15/$0.50 のほうで計算してね。

ひとつおもしろい残りかたをしていて、AI仲介サービスの OpenRouter は 2026年9月10日の時点でまだ z-ai/glm-5.3-flash を $0.075/$0.25 で出しているんだ(公開APIで確認)。Z.ai 直よりも安いままという状態だよ。ただし仲介サービス側の値段は予告なく動くことがあるし、いつまでこの値段なのかは公表されていないから、続く前提で計算しないほうがいいと思う。

中国製チップで動かしていたって本当?

これも公式に書いてある。Z.ai いわく、ox-alpha として無料開放していたあいだの処理はすべて中国国内で開発されたアクセラレータで動かしていたんだって。

...enabling efficient and reliable serving across tens of thousands of domestically developed accelerators. (数万基規模の国産アクセラレータをまたいで、効率よく安定して提供できるようにした)

そのうえで「最初の状態とくらべて全体の処理性能を3倍にし、主要な NVIDIA の GPU に匹敵するハードウェア効率と1トークンあたりのコストに到達した」と主張しているよ。チップメーカーの名前は公表されていない(ITmedia の記事でも「数万基規模の中国製AIチップ」までしか書かれていない)から、そこは分からないままなんだ。

ぼくが「なるほど」と思ったのは順番のほうでね。先に匿名で世界中の開発者に使わせて、「速い・安い・賢い」という評判を作ってから、実は中国製チップで動いていましたと明かした。先に「中国製チップで動きます」と言っていたら、性能を疑う声のほうが先に立ったかもしれないよね。

自分のパソコンで動かせる?

正直むずかしいと思う。重みは MIT ライセンスで誰でもダウンロードできるけど、大きさがこれだけあるんだ。

置き場形式容量
zai-org/GLM-5.3-FlashFP8約328.3GB
zai-org/GLM-5.3-Flash-BF16BF16約642.6GB

FP8 版でも328GBだから、ふつうのパソコンに載る量じゃないよね。手元で動かすというより、自社のサーバーに置いて社外にデータを出さずに使いたい会社向けの選択肢だと思う。SGLang・vLLM・Transformers など主要な動かし方には公式が対応表を出しているよ。

「とりあえず試したい」だけなら、Z.ai の API か OpenRouter を使うほうが早いね。

ぼくの感想

ぼくがいちばん驚いたのは、ステルスで配ってから正体を明かすというやり方が、ここまできれいに決まったことだよ。

先週のぼくは「提供元が名乗っていない相手に仕事のコードを投げるのは、自分で判断してね」と書いた。その判断は今でも間違っていないと思う。でも結果として、あのとき無料で遊んでいた人たちは、いちばん早く GLM-5.3-Flash を触っていたことになるんだよね。ちょっとくやしい気もする。

そして数字。1タスク $0.24 という値は、正解率63%という数字より衝撃だった。Claude Opus 5 の74%は確かに強いけど、49回ぶん回せるお金で1回なんだ。「毎回いちばん賢いモデルを呼ぶ」以外の選択肢が、はっきり現実的になってきた気がするよ。

いっぽうで、9月9日で割引が終わったことと、中国製のモデルであることの2つは、そのままにしておけない事実だと思う。安さに飛びつく前に、料金はいまの $0.15/$0.50 で見積もっておくのと、業務で使うなら自社の規定を確認するのは、やっておいたほうがいいよ。

まとめ

先週の「ox-alpha とは?」の答え合わせができたよ。正体は Z.ai の GLM-5.3-Flash、重みは MIT ライセンスで商用OK、DeepSWE 公式ランキングで 63%を1タスク$0.24。無料のお試しも50%オフも終わったけど、定価の $0.15/$0.50 になってもじゅうぶん安いよ。上位の GLM-5.3 の約9分の1のままだからね。

よくある質問

Q.GLM-5.3-Flash とは?
A.中国の AI 開発企業 Z.ai が2026年8月26日(現地時間)に公開した大規模言語モデルです。総パラメータ3,200億・実際に動くパラメータ180億の MoE 構成で、GLM-5 シリーズで初めてテキスト・画像・動画を最初から扱えるようになりました。一度に読める量はモデルカードの設定値で1,048,576トークン、重みは MIT ライセンスで Hugging Face に公開されています。
Q.ox-alpha の正体は?
A.GLM-5.3-Flash です。Z.ai は公式ドキュメントで「リリース前に、利用者の反応を集めるため GLM-5.3-Flash を ox-alpha として匿名のまま OpenCode と OpenRouter でテストしていた」と説明しています。2026年8月28日時点で ox-alpha は OpenRouter のモデル一覧から消え、公開APIが返す提供先も0件になっており、代わりに z-ai/glm-5.3-flash が有料で提供されています。
Q.GLM-5.3-Flash の料金は?
A.100万トークンあたり入力$0.15・出力$0.50です(2026年9月10日に Z.ai 公式料金ページで確認)。公開時の50%オフ価格(入力$0.075・出力$0.25)は2026年9月9日24時(シンガポール時間・UTC+8)で終了し、この定価に戻りました。キャッシュ済み入力は$0.03です。同社の上位モデル GLM-5.3 は入力$1.4・出力$4.4なので、定価どうしで比べても約9分の1です。なお AI仲介サービスの OpenRouter は2026年9月10日時点でまだ$0.075・$0.25を表示しています。
Q.GLM-5.3-Flash は商用利用できる?
A.できます。Hugging Face のモデルカードに記載されたライセンスは MIT で、重みは zai-org/GLM-5.3-Flash(FP8・約328.3GB)と zai-org/GLM-5.3-Flash-BF16(約642.6GB)の2本が公開されています。ただし中国の企業が開発したモデルなので、業務で使う前に自社の規定を確認してください。
Q.GLM-5.3-Flash は Claude Opus 5 より賢い?
A.いいえ。コーディングの公式ランキング DeepSWE v1.1(113タスク・2026年9月3日更新・2026年9月10日確認)では Claude Opus 5 が74%(±4%)、GLM-5.3-Flash は63%(±4%)で表示21モデル中12位です(Opus 5 は同じ74%の GPT-6 Astra・Gemini 3.8 Flash と並ぶ首位級で、表示上は3番目)。第三者測定の Artificial Analysis Intelligence Index でも、2026年9月10日時点の最新版 v4.3 で Opus 5 が51、GLM-5.3-Flash は42です(公開当時の v4.1.1 では63対57)。ただし同じランキングでの1タスクあたり平均コストは Opus 5 の$11.84 に対して GLM-5.3-Flash は$0.24 で、約49分の1です。

参考・一次ソース

⚖️ この2つを比べる

Claude Opus 5.5 vs DeepSeek V4.1-Flash

Anthropic
知能スコア 58
料金 $4 / $20
DeepSeek
知能スコア 39
料金 $0.15 / $0.6

料金・性能を横並びで比較 →

いま比較表に載っている版どうしの比較です。知能スコアは第三者機関 Artificial Analysis の測定値、料金は API の100万トークンあたりの入力 / 出力(米ドル)。

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