AIにコードを書かせる代金が、月10ドルで足りてしまった
月10ドルの定額プラン「OpenCode Go」は31モデル使い放題。5時間で26,000リクエストという枠の正体、Muse Spark 1.3 Contributor と DeepSeek V4.1 Flash の実力、学習データの線引きまで正直に書きました。※紹介リンクを含みます。
この記事の要点
- OpenCode Go は opencode 公式の定額プランで、月10ドル。31モデルにまとめて繋がる(2026年10月9日時点・公式ページ表記)。枠を広げた月40ドルの Go Plus もある。
- 枠はドル建てで、5時間ぶんが月枠の20%、週が50%、月が100%。月60ドル枠のモデルなら5時間で12ドルぶんまで使える設計。
- DeepSeek V4.1 Flash は5時間あたり約26,000リクエスト、Muse Spark 1.3 Contributor は約45,300リクエストが目安。枠に当たる前に人間のほうが先に力尽きる量。
- ただし Muse Spark 1.3 Contributor は「入力と出力を Meta の学習に使ってよい」と引き換えに安い。趣味と業務でくっきり線を引く必要がある。
- ベンチマークで言えば、DeepSeek V4.1 Flash は DeepSWE v1.1 で 74.2(Claude Opus 5 は 74.0)と拮抗する一方、ターミナル操作を測る Terminal-Bench では Opus 5 が大きく上。安いモデルが全部で勝つわけではない。
【PR】この記事には OpenCode Go の紹介リンクが含まれます。
AIにコードを書かせる作業で、私がいちばんストレスを感じていたのは精度ではありませんでした。制限です。
いいところで「利用上限に達しました」と止められる。あと3ファイル直せば終わるのに、次に使えるのは4時間後。あの瞬間に失われる集中力は、料金表のどこにも書かれていません。
その悩みが、月10ドルで消えました。
結論:月10ドルで、上限を気にしなくなった
使っているのは OpenCode Go です。ターミナル(黒い画面にコマンドを打つ作業環境)で動くAIコーディングエージェント「opencode」の公式が出している、月10ドルの定額プランです。
1ヶ月ほど、かなり乱暴に回しました。それでも上限に当たった記憶がありません。
そして、この記事で本当に書きたいのはプランの話より、その中にいる2つのモデルの話です。
- Muse Spark 1.3 Contributor(Meta)
- DeepSeek V4.1 Flash
安いモデルの弱点は、たいてい「賢くない」か「遅い」のどちらかです。この2つは、そこをまたいできました。そこそこ賢くて、しかも速い。
OpenCode Go とは何か
2つに分けて説明します。
① opencode — ターミナルで動く、無料公開されているAIコーディングエージェントです。開発元は Anomaly Co、GitHub のスターは 20.9 万。ライセンスは MIT(商用利用も改変も自由な、ゆるい条件)。Claude Code や Codex CLI と同じ立ち位置ですが、中で動かすモデルを自分で選べるのが最大の違いです。
curl -fsSL https://opencode.ai/install | bash
② OpenCode Go — その opencode 公式が出している、月10ドルのモデル定額プランです。公式が「AIに作業を任せる用途で使える」と確認した 31 モデル(2026年10月9日時点)に、10ドルでまとめて繋がります。
並んでいるのは Kimi K3、GLM-5.3、Qwen3.8 Max、MiniMax M3、MiMo-V2.5、Grok 4.6、GPT 5.6 Luna、DeepSeek V4 系、Muse Spark 系など。2026年10月9日時点では、Claude Haiku 5.5、GPT 6 Luna、Grok 4.7 も並んでいます。opencode 以外のコーディング用ツールからも使えます。
なお、同じ時点では、利用枠を広げた月40ドルの上位プラン「Go Plus」も選べます。この記事で紹介しているのは月10ドルの Go です。
なぜ10ドルで「当たらない」のか
仕組みを知ると納得します。Go の利用枠はドル建てです。
モデルごとに「月いくらぶんまで」という枠があり、そこに時間の刻みが乗ります。
- 5時間ぶんの枠 = 月枠の 20%
- 週の枠 = 月枠の 50%
- 月の枠 = 100%

月60ドル枠のモデルなら、5時間で12ドルぶん、週で30ドルぶんまで。10ドル払って60ドルぶんを回す設計です。
ここが肝心なところで、重みが公開されているモデル(オープンウェイト)は、使った量あたりの単価が安い。だから60ドルの枠を実際のリクエスト数に換算すると、数字がおかしくなります。公式ページに載っている目安がこれです。
| モデル | 5時間あたりの目安リクエスト数 | 月の枠 |
|---|---|---|
| Muse Spark 1.3 Contributor | 約 45,300 | $60 |
| MiMo-V2.5 | 約 30,100 | $60 |
| DeepSeek V4.1 Flash | 約 26,000 | $60 |
| DeepSeek V4 Flash | 約 13,000 | $30 |
| GLM-5.3-Flash | 約 6,320 | $60 |
| GPT 5.6 Luna | 約 2,050 | $15 |
| Kimi K3 | 約 110 | $15 |
※表は2026年9月時点の公式ページの値です。10月9日時点の公式ページで最初に表示される表には、MiMo-V2.5・DeepSeek V4 Flash・GPT 5.6 Luna の代わりに、MiMo-V2.6-Flash(約30,100・$60)、GPT 6 Luna(約4,230・$15)、Claude Haiku 5.5(約3,850・$15)などが載っています(この3モデルも公式ドキュメントの一覧には残っています)。Muse Spark 1.3 Contributor には「一部の地域に限定」の表示が付き、公式ドキュメントでは、Meta の地域ポリシーで認められた地域でだけ使えると説明されています。
5時間で2万6千回。枠に当たる前に、人間のほうが先に力尽きます。
同時に、この表は正直な一面も見せています。Kimi K3 は5時間で約110回。単価の高い上位モデルは枠が一気に小さくなります。つまりこれは「高いモデルを使い放題」のプランではありません。安くて速いモデルを浴びるように使えるプランだと理解するのが正解です。
推しモデル① Muse Spark 1.3 Contributor:趣味と遊びなら、これが最強かもしれない
Meta が 2026 年 9 月 2 日に公開したモデルです。
- DeepSWE v1.1(実際のリポジトリの実課題を解かせる試験):59.3 → 75.4
- Terminal-Bench 2.1(ターミナル作業の試験):82.9 → 88.8
- 前バージョン比で、外部ツールの呼び出し回数が約20%減、消費トークンが約25%減。つまり同じ仕事を少ない手数で終わらせる=速い
- 長い文章の読み取りも、100万トークン(日本語で数十万字ぶん)級の範囲で正答率98%台
そして Contributor(貢献者)という名前がついている理由が、ここです。公式ドキュメントにはこう書かれています(原文は英語、訳は私)。
プロンプトと出力を将来の Meta のモデルの学習に使う許可と引き換えに、大幅に割引された料金で使える
つまり 入力したものは学習に使われます。だから、あの枠の大きさが成立しています。
なので線引きは、私の中でハッキリしています。
- 個人の趣味・遊び・公開予定のコード・使い捨ての素振り → 最強候補
- 業務コード・顧客データ・未公開情報 → 絶対に入れない
ここを混ぜない前提でなら、これほど気持ちよく回せるモデルはそうありません。逆に、この線引きが職場のルール上できないなら、このモデルは選択肢から外してください。安さの理由がデータだからです。
推しモデル② DeepSeek V4.1 Flash:速くて、そこそこ賢い
2026 年 9 月 10 日公開。こちらは Contributor のような学習条件のない通常モデルです。
- DeepSWE v1.1:74.2。Claude Opus 5 の 74.0、GPT-5.6 Sol の 73.0 と、実課題を解く力では並んでいます
- CyberGym:88.1、AutomationBench:54.8
- 名前のとおり出力が速いので、AIに任せた作業のループが気持ちよく回ります
そして Go 側では、このモデルの枠が 4倍に広げられました。公開当時(2026年9月)の公式ページには取り消し線つきで、5時間あたり 6,500 → 26,000 リクエスト、月の枠 15ドル → 60ドル と書かれていました。上の表で DeepSeek V4.1 Flash が3番目に来ているのは、この拡張後の数字です(10月9日時点の公式ページでは、取り消し線なしで26,000・60ドルと載っています)。
ただし、ここは正直に書きます。ターミナル操作を測る Terminal-Bench では、Claude Opus 5 のほうが大きく上です。(Terminal-Bench 3.0 で Opus 5 が 43.3、DeepSeek V4.1 Flash が 30.0。4.0 では 51.8 対 31.2)
なお、ひとつ上で挙げた Muse Spark 1.3 の 88.8 は Terminal-Bench 2.1 の数字で、ここで出てくる 3.0/4.0 とは試験そのものが別ものです。数字の大小をそのまま横並びで比べることはできません。ここで比べている Claude Opus 5 は、2026年9月22日に後継の Opus 5.5 が出て、旧世代の扱いになりました。
だから私の使い分けはこうなりました。手数で殴れる作業=安いモデルに大量に投げる。一発で当てないと困る難所=上位モデルに任せる。 「安いモデル1本ですべてが置き換わる」という話ではありません。それでも、作業全体の8割は前者です。だから月10ドルが効きます。
始め方は3ステップ
- opencode を入れる
curl -fsSL https://opencode.ai/install | bash
- Go を契約してAPIキーを取る OpenCode Zen にサインイン → Go を契約 → APIキーをコピー
- opencode に繋ぐ opencode を起動して
/connect→ 「OpenCode Go」を選ぶ → キーを貼る →/modelsでモデルを選ぶ (設定ファイルに書く場合のモデル名はopencode-go/<モデルID>の形式。例:opencode-go/kimi-k3)
枠を使い切ると、初期設定ではリクエストが止まります。管理画面で「Use balance」を有効にすると、超えたぶんが Zen の残高から自動で支払われます。使い切ったら終わりでいい運用なら、オフのままが安全です。 私はオフにしています。
向いている人/向いていない人
向いている人
- AIコーディングの利用上限に当たってストレスが溜まっている人
- 個人開発・趣味のプロダクト・大量の雑タスクをAIに投げたい人
- ターミナルで完結させたい人
- 月々のAI支出を一度リセットして考え直したい人
向いていない人
- 機密コードを扱う仕事がメインの人(通常モデルを選べば使えますが、Contributor 版の条件は職場のルールと必ず照らし合わせてください)
- 最上位モデル1本で最高精度が欲しい人(そこは素直に本家を契約したほうが合います)
- 画面上のボタンで完結する開発環境が必須の人(opencode はターミナルの道具です)
紹介リンク(お互いに5ドル入ります)
OpenCode Go には紹介制度があります。紹介リンク経由で契約すると、契約した人と紹介した人の双方に5ドルぶんのクレジットが入ります。月10ドルのプランに対しての5ドルなので、率で言えばかなり効きます。
→ OpenCode Go を 5 ドルのクレジット付きで試す
まとめ
- OpenCode Go は 月10ドル、31 モデル(2026年10月9日時点)に定額でアクセスできるプラン
- 枠はドル建て(5時間=月枠の20%、週=50%)で、安いモデルは実質「当たらない」量
- Muse Spark 1.3 Contributor は趣味・遊び用に最強候補。ただし入力は学習に使われるので業務コードは入れない
- DeepSeek V4.1 Flash は実課題の試験で Opus 5 と拮抗。ただしターミナル操作の試験では Opus 5 が上
- 紹介リンク経由ならお互いに5ドル
月10ドル。ランチ1回ぶんです。それで「上限に達しました」の画面を見なくなるなら、1ヶ月試すコストは、ほぼ無いに等しいと私は思っています。
よくある質問
- Q.OpenCode Go はいくらですか?
- A.月10ドルです(2026年10月9日時点の公式ページ表記)。この料金で、公式が選んだ31モデルにまとめてアクセスできます。opencode 以外のコーディング用ツールからも使えます。利用枠を広げた月40ドルの Go Plus もあります。
- Q.月10ドルで本当に使い放題なのですか?
- A.無制限ではありません。モデルごとに月いくらぶんまで、という枠が決まっていて、5時間ぶんが月枠の20%、週が50%、月が100%という上限の付き方をします。ただし料金の安いモデルは枠をリクエスト数に換算すると膨大で、DeepSeek V4.1 Flash なら5時間あたり約26,000リクエストが目安です。一方 Kimi K3 のような高価なモデルは5時間あたり約110リクエストで、こちらはすぐ当たります。
- Q.Muse Spark 1.3 Contributor は業務で使っても大丈夫ですか?
- A.おすすめしません。Contributor 版は「入力したプロンプトと出力を将来の Meta のモデルの学習に使ってよい」と同意する代わりに大幅に安くなっている版だと公式ドキュメントに明記されています。顧客データや未公開のコードは入れず、趣味の開発や公開予定のコードに限定するのが安全です。
- Q.枠を使い切ったらどうなりますか?
- A.初期設定ではリクエストが止まります。管理画面で「Use balance」を有効にすると、枠を超えたぶんを OpenCode Zen の残高から自動で支払うようになります。使いすぎが怖い場合は、オフのままにしておくのが安全です。
参考・一次ソース
- → OpenCode Go 公式ページ(料金・モデル別の目安リクエスト数)
- → OpenCode Go 公式ページ 日本語版(2026年9月時点では DeepSeek V4.1 Flash の利用枠4倍を告知。10月9日時点では Go Plus 月40ドルと全31モデルの表記)
- → OpenCode Go ドキュメント(枠の仕組み・接続手順・モデル一覧・Muse Spark Contributor の地域制限)
- → OpenCode Zen ドキュメント(Contributor 版の学習利用条件)
- → opencode(GitHub・Anomaly Co / MIT ライセンス)
- → PC Watch:Meta、コードもエージェントも強化「Muse Spark 1.3」(2026-09-03)
- → VentureBeat:DeepSeek-V4.1-Flash debuts(2026-09-10)
- → OpenCode 公式X:紹介すると双方に5ドル
⚖️ この2つを比べる
Kimi K3 vs DeepSeek V4.1-Flash
- Moonshot AI
- 知能スコア 44
- 料金 $3 / $15
- DeepSeek
- 知能スコア 39
- 料金 $0.15 / $0.6
料金・性能を横並びで比較 →
いま比較表に載っている版どうしの比較です。知能スコアは第三者機関 Artificial Analysis の測定値、料金は API の100万トークンあたりの入力 / 出力(米ドル)。
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