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Column 最終更新 2026/10/9

Hermes Agent 最新アップデートまとめ【2026年10月】18回の更新で何が変わった?

Hermes Agent は2026年7〜9月に18回新しい版が出ました。声で話せる Herald、AI 同士がグループで動く Bot Mode、クラウド版の Hermes Cloud、会社向けプランまで時系列で整理。Codex や Claude Code を触る前の人に、いま軽く見ておくとよい理由も書きました。

Hermes Agent 最新アップデートまとめ【2026年10月】18回の更新で何が変わった?

この記事の要点

  • Hermes Agent は2026年7〜9月の3か月で18回、新しい版を公開した。9月24日の v0.21.5 のあと、10月8日に v0.21.6 が出て、これが2026年10月9日時点の最新の正式版だ。v0.21.6 は、v0.21.5 のあとに取り込まれた約2,100件の変更を正式な版にまとめたもので、まず Docker 版と Hermes Cloud に届き、デスクトップアプリは次のまとまった版で更新される。
  • 名前のついた大型版は4つ。7月1日の v0.18.0「Judgment」、7月20日の v0.19.0「Quicksilver」(最初の返事までの準備時間を約80%短縮)、8月3日の v0.20.0「Herald」(声での会話)、8月31日の v0.21.0「Pantheon」(複数の AI がグループで話す Bot Mode)。
  • 使い方の幅も広がった。7月8日にクラウドで常時動かせる Hermes Cloud(1日0.56ドルから・無料プランでは使えない)が始まり、9月14日には会社向けの Hermes Business と Hermes Enterprise が発表された。
  • 初めての人向けの変更も続いている。9月11日の v0.21.2 で Nous の無料枠をすぐ使える形に整え、9月24日の v0.21.5 ではチャット中心に表示を絞る Simple モードが入った。
  • Codex や Claude Code を触ったことがない人には難しい話も多い。それでも本体が無料でモデルを選べ、Claude Code や Codex の設定も取り込めるので、いまのうちに名前と特徴を知っておく価値はあると私は考えている。

私は Hermes Agent が好きです。ロゴやサイトの見せ方がおしゃれで、かっこいいところも気に入っています。

Hermes Agent は、開発の勢いがすごいソフトでもあります。9月25日に始め方の記事を書いたとき、9月だけで5回も新しい版が出たと紹介しました。それから1週間で、開発中の版にはさらに1,100件を超える変更が取り込まれています。

この記事では、2026年7月から10月はじめまでの Hermes Agent の主なアップデートと、開発元の Nous Research まわりの動きを整理しました。Codex や Claude Code をまだ触ったことがない人には、少し難しい話も出てきます。それでも、これから AI エージェントを選ぶときに、Hermes Agent はきっと候補に入ってきます。全部を理解できなくてかまわないので、いまのうちに軽く目を通しておくのがおすすめです。

数字と機能は、2026年10月2日に公式のリリースノート、ドキュメント、発表で確かめました。10月8日の v0.21.6 は、10月9日にリリースノートで確かめて書き足しています。日付は公式の発表日(米国時間)で書いています。

ひと言でいうと

7月から9月までの3か月で、Hermes Agent の新しい版は18回公開されました。名前のついた大型版だけでも4回あります。

変わった方向は2つあります。1つは、1人で使う相棒から、複数の相棒がチームのように動く形へ広がったこと。もう1つは、パソコンを置かずにクラウドで動かしたり、会社のチームで使ったりする仕組みが整ってきたことです。その一方で、無料枠やシンプルな表示モードなど、初めての人が始めやすくなる変更も続いています。

いますぐ使い込む必要はありません。「覚えて育つ AI エージェント」という特徴と名前だけ覚えておき、気が向いたら無料で1回触ってみる。それくらいの付き合い方で十分だと私は思っています。

数字で見る開発の勢い

項目数字
7〜9月に出た新しい版18回(v0.18.0〜v0.21.5)
8月31日の v0.21.0 に入った変更約2,475件(8月3日からの4週間分。参加した人は760人以上)
v0.21.5 のあと約1週間で1,100件超(10月1日まで)。10月8日の v0.21.6 までに約2,100件
GitHub のスター約21.4万(7月13日)から約25.1万(10月2日)へ

ここでいう変更の件数は、GitHub で取り込まれた「プルリクエスト(変更の提案)」の数です。8月の大型版1つに、世界中の760人以上が手を入れています。

GitHub のスターは、ソフトに付けられる「いいね」のようなものです。7月13日に米 TechCrunch が報じた時点で約21.4万あり、そこから3か月足らずで約3.7万増えました。同じ記事は、Nous Research が評価額15億ドルで7,500万ドル以上の資金調達を協議しているとも伝えています。日本でも、8月の v0.20.0 を窓の杜がニュースで取り上げました。

7月〜10月はじめの主なアップデート

日付版・発表何が変わったか
7⁠月⁠1⁠日v0.18.0「Judgment」優先度の高い不具合と要望、約700件をすべて片づけた版。Hermes が覚えたことを年表で見られる /journey と、教えた手順をスキルにする /learn が入った
7⁠月⁠8⁠日Hermes Cloud 開始パソコンなしで、クラウド上の Hermes を24時間動かせるようになった
7⁠月⁠2⁠0⁠日v0.19.0「Quicksilver」最初の返事を出すまでの準備時間を約80%短縮。危ない命令を AI が先に審査する「スマート承認」が初期設定になった
8⁠月⁠3⁠日v0.20.0「Herald」声での会話に対応し、話の途中で割り込めるようになった。出典つきの調べもの、Claude Code と Codex の設定の取り込みも
8⁠月⁠3⁠1⁠日v0.21.0「Pantheon」複数の AI がグループチャットで話す Bot Mode。前回の結果を覚えたまま動く定期実行
9⁠月⁠1⁠1⁠日v0.21.2v0.21.0 で壊れやすくなった会話の保存ファイルを修正。Nous の無料枠をすぐ使える形に整えた
9⁠月⁠1⁠4⁠日Hermes Business・Enterprise 発表チームで残高とスキルを分け合う、会社向けのプラン
9⁠月⁠2⁠4⁠日v0.21.5チャット中心に表示を絞る Simple モードと、外部サービスとのつなぎ先をまとめた Connectors 画面
9⁠月⁠2⁠5⁠日⁠〜開発中の版アプリからターミナルまで、表示を17の言語にそろえた。GPT-6.1 Sol や Claude Sonnet 5.5 にも対応
1⁠0⁠月⁠8⁠日v0.21.6開発中の版に入っていた約2,100件の変更を正式な版にまとめた。表示言語の追加や、GPT-6.1 Sol・Claude Sonnet 5.5・Claude Haiku 5.5 への対応も含む。管理画面のログインまわりなど、セキュリティ上の弱点の修正も入った。まず Docker 版と Hermes Cloud 向けで、デスクトップアプリは次のまとまった版で更新される

Hermes Agent の7月〜9月の主な更新を並べた年表。7月8日にクラウド版が開始、7月20日に返事が速く、8月3日に声で会話、8月31日に複数のAIがチームに、9月14日に会社向けプラン、9月24日にシンプル表示。3か月で18回の更新があった

大型版には、ギリシャ神話の伝令の神ヘルメスにちなんだ名前がついています。Quicksilver(水銀)で足を速くし、Herald(伝令)で声を手に入れ、Pantheon(神々の集まり)で仲間を集めた、という流れです。

変化1 複数の相棒がチームのように動く

8月31日の v0.21.0 で入った Bot Mode は、デスクトップアプリに最初から入っていて、初期設定でオンになっています。Hermes の中に、名前と顔のアイコンを持った「ボット」を何体も作れる機能です。ボットごとに、役割、使う AI モデル、記憶、スキルを分けられます。

ボット同士は、グループチャットで話し合うことも、直接メッセージを送り合うこともできます。公式のリリースノートが紹介している使い方は、調べもの担当のボットが見つけた内容を、コーディング担当のボットに渡すというものです。ボットの1体1体は、これまでの Hermes にあった「プロファイル」と同じものなので、まったく新しい仕組みを覚える必要はありません。

同じ版で、定期実行も前回の結果を覚えるようになりました。毎朝のまとめを頼んでいれば、昨日なにを伝えたかを踏まえて今日のまとめを作れます。始め方の記事で紹介した「毎週月曜の朝にやり残しをまとめて」のような頼み方が、回を重ねるほど使いやすくなる変更です。

変化2 パソコンを置かずに動かせる、会社でも使える

始め方の記事では、Hermes を動かしているパソコンの電源が切れている間は、定期実行が動かないと書きました。7月8日に始まった Hermes Cloud は、この問題をなくすサービスです。開発元の Nous Research がクラウド上に Hermes 専用のサーバーを用意し、24時間動かし続けます。公式の発表では、モデルとサーバーの大きさを選べば、2クリック・60秒で動き出します。

料金は、動かした分を秒単位で計り、Nous Portal のクレジット(前払いの残高)から日ごとに引かれる方式です。

サーバー動いている間止めている間
Medium1⁠日⁠0⁠.⁠5⁠6⁠ド⁠ル1⁠日⁠0⁠.⁠0⁠3⁠ド⁠ル
Large1⁠日⁠1⁠.⁠0⁠9⁠ド⁠ル1⁠日⁠0⁠.⁠0⁠3⁠ド⁠ル

同時に進められる会話の数は、Medium が10、Large が20です。使い始めるには、2ドル以上のクレジットか有料プランへの加入が必要です。無料プランのままでは使えません(2026年10月2日時点、公式ページの表記)。

クラウドで動くボットには、それぞれ専用の画面(Bot Screen)があります。ボットがブラウザを操作する様子は、手元のデスクトップアプリから生で見られる仕組みです。ログイン、二段階認証、支払いの画面でボットが止まったら、人が代わりに操作して、終わったらボットに作業を返せます。ノートパソコンを閉じてもボットはクラウドで作業を続けるので、パソコンをつけっぱなしにする必要はありません。

9月14日には、会社向けの Hermes Business と Hermes Enterprise も発表されました。Hermes Business は、同僚を招待して1つの残高を分け合い、メンバーごとに使える上限を決められるプランです。誰かがうまくいった手順をスキルにすると、チームのほかの人もそのスキルを使えます。Hermes Enterprise は、自社のサーバーや専用のクラウドに Hermes を置きたい会社向けです。

変化3 初めての人も始めやすくなってきた

機能が増える一方で、初めての人向けの変更も続いています。

9月11日の v0.21.2 では、開発元の Nous Portal の無料枠を、ログインひとつですぐ使える形に整えました。始め方の記事で使った0ドルの無料プランも、この流れの上にあります。

9月24日の v0.21.5 では、デスクトップアプリに Simple モードが入りました。ターミナル、ファイルの一覧、ツールの細かい動きの表示などを隠して、チャットを中心にした画面にするモードです。隠れるのは表示だけで、Hermes にできることは変わりません。切り替えは、設定の「Appearance(外観)」にある「Window & layout」の「Interface mode」で行えます。コマンドパレット(Mac は ⌘ + K、Windows と Linux は Ctrl + K)で「Simple mode」と打っても切り替えられます。画面の名前は、公式ドキュメントの英語の表記に合わせました。

開発中の版では、アプリ、ターミナル、チャットアプリに出る決まった案内文まで、表示の文字をすべて17の言語にそろえて翻訳する作業も入りました。日本語もその1つです。翻訳されるのは画面の文字だけです。Hermes の返事を日本語にしたいときは、日本語で話しかけるか、日本語で答えるように頼んでください。

Codex・Claude Code をまだ触っていない人へ

ここまで読んで、ボット、スキル、定期実行など、ピンとこない言葉が多かった人もいると思います。Codex や Claude Code のような AI エージェントを触ったことがないと、Hermes の更新内容は少し難しく感じるはずです。

それでも私が「軽く見ておくのがおすすめ」と考える理由は3つあります。

1つ目は、開発の勢いです。3か月で18回も新しい版を出し、そのたびに大きな機能が加わっています。このペースが続けば、半年後の Hermes はいまよりずっと使いやすくなっていると私は思っています。

2つ目は、本体が無料で、頭脳になる AI モデルを自分で選べることです。8月31日の v0.21.0 だけでも、つなぎ先が6つ増えました。特定の会社のサービスに縛られず、その時々で賢いモデルや安いモデルに乗り換えられます。

3つ目は、行き来がしやすいことです。8月3日の v0.20.0 で入った hermes import-agent を使うと、Claude Code や Codex CLI の設定を Hermes に取り込めます。先に Claude Code や Codex を覚えた人も、あとから Hermes に移れます。

軽く見ておくというのは、たとえばこのくらいのことです。名前と「覚えて育つ」という特徴を頭の片すみに置いておく。気が向いたら、デスクトップアプリを入れて、無料プランで自己紹介を1回してみる。その2つで十分です。

気をつけたいこと

更新が速いぶん、不具合も出ます。8月31日の v0.21.0 では、会話の記録を保存するファイル(state.db)が一部の環境で壊れやすくなり、11日後の v0.21.2 で原因をまとめて直しました。仕事で毎日使うなら、新しい版が出てから数日ようすを見て更新するのも1つの方法です。

画面もよく変わります。始め方の記事の画像は9月25日時点(v0.21.5)のもので、今後の版ではボタンの位置や名前が変わることがあります。

開発中の版には、使い方の統計を Nous Research に送るかどうかを、デスクトップアプリの初回起動時にたずねる仕組みも入りました。統計が送られるのは、同意した場合だけです。迷ったら、送らない設定のままでかまいません。

Hermes Cloud と Hermes Business は有料です。無料で試すなら、パソコンにデスクトップアプリを入れる方法から始めてください。

最初の一歩

Hermes を入れて無料で動かすまでの手順は、Hermes Agent とは?無料で始める使い方【画面つき】にまとめました。もっと本格的に使いたくなったら、月10ドルの OpenCode Go につなぐ方法もあります。

公式のリリースノートでは、9月以降の変更点は次の大きな版 v0.22.0 でまとめて紹介すると予告されています。

よくある質問

Q.Hermes Agent の最新バージョンは?
A.2026年10月9日時点の最新の正式版は v0.21.6 で、10月8日に公開されました。9月24日の v0.21.5 のあとに取り込まれた約2,100件の変更を、正式な版にまとめたものです。この版はまず Docker 版と Hermes Cloud 向けで、デスクトップアプリは次のまとまった版で更新されます。公式のリリースノートでは、9月以降の変更点は次の v0.22.0 でまとめて紹介すると予告されています。
Q.最近のアップデートで何が変わった?
A.8月3日の v0.20.0「Herald」で声での会話に対応し、話の途中で割り込めるようになりました。8月31日の v0.21.0「Pantheon」では、名前と顔を持つ複数のボットがグループチャットで話し合う Bot Mode が入りました。9月24日の v0.21.5 では、チャット中心に表示を絞る Simple モードが加わっています。
Q.Hermes Cloud とは?料金は?
A.開発元の Nous Research が用意するクラウド上のサーバーで、Hermes を24時間動かし続けるサービスです。2026年7月8日に始まりました。料金は Medium が1日0.56ドル、Large が1日1.09ドルで、止めている間はどちらも1日0.03ドルです。使い始めるには2ドル以上のクレジットか有料プランが必要で、無料プランでは使えません(2026年10月2日時点・公式ページの表記)。
Q.Hermes Business とは?
A.2026年9月14日に発表された、会社やチーム向けのプランです。同僚を招待して1つの残高を分け合い、メンバーごとに使える上限を決められます。誰かが作ったスキルを、チームのほかの人も使えます。自社のサーバーや専用のクラウドに Hermes を置きたい会社向けには、Hermes Enterprise があります。
Q.Codex や Claude Code を使ったことがなくても、Hermes Agent は使える?
A.始めるだけなら使えます。デスクトップアプリを入れて、開発元の Nous Portal の無料プランにつなげば、0円で話しかけられます。9月24日の v0.21.5 からは、ターミナルやファイルの一覧などを隠してチャットを中心にする Simple モードも選べます。ボットやスキルなど慣れない言葉も多いので、最初は自己紹介をして覚えてもらうところまでで十分です。
Q.更新が多くて不安です。いつ更新すればいい?
A.デスクトップアプリは裏で新しい版を確かめていて、準備ができると1クリックで更新できます。ただし更新が速いぶん不具合も出ています。8月31日の v0.21.0 では会話の記録を保存するファイルが一部の環境で壊れやすくなり、11日後の v0.21.2 で直りました。毎日の仕事で使うなら、新しい版が出てから数日ようすを見て更新するのも1つの方法です。

参考・一次ソース

この記事に出てきた用語・モデル

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