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Column 最終更新 2026/10/14

Gemini の2026年アップデートまとめ — Gemini 4 Argon と無料版の変更

Gemini は2026年にどう変わった?本体モデル・Gemma・Nano・開発者向け機能の4つに分けて時系列で整理したよ。3週間おきの Flash の世代交代、9月30日の Gemini 4 Argon 発表と10月13日の一般公開、10月9日から無料版が Flash-Lite だけになった話までまとめたんだ。

Gemini の2026年アップデートまとめ — Gemini 4 Argon と無料版の変更

この記事の要点

  • Gemini の2026年は「速い・安い・どこでも動く」を優先してきた。7月の Gemini 3.6 Flash ほか3モデルの発表では、主力が値下げされた一方で本命の Pro は延期になり、その後も主力の Flash は8月13日に 3.7 Flash、9月2日に 3.8 Flash と3週間おきに世代交代した(いずれも米国時間)。上位では、9月30日(米国時間)に次世代の Gemini 4 Argon が発表された。最初はサイバー防御の組織だけに提供され、10月13日(米国時間)に一般公開された。Gemini アプリは Google AI Pro・Ultra の加入者、API は有料ティアで使える。
  • 3.8 Flash の料金は 3.7 Flash と同額の入力$0.75/出力$3.75(2026年12月31日までの導入価格)で、Artificial Analysis の賢さの総合指標は56から59に上がった(公開時の指標 v4.1.1 の値。v4.3 になった2026年9月8日時点では 3.8 Flash が41・3.7 Flash が39)。ただし同じ課題を解かせたときの実費は$0.40から$0.58に上がっていて、単価と実費は別々に動く。3.8 Flash の公開後も 3.7 Flash は引き続き提供されていたが、10月8日に提供を終え、Gemini API で指定すると自動で 3.8 Flash に回されるようになった。同じ日に 3.5 Flash も提供を終え、こちらは 3.6 Flash に回される。
  • Gemini アプリの使い方も変わった。10月9日からは、Google AI プランに入っていない無料のアカウントで使えるモデルが Flash-Lite だけになる(順次適用。Flash は AI Plus、Pro は AI Pro から)。9月30日には Gem の後継になる「スキル」が始まり、個人アカウントの Gem は2026年11月にスキルへ自動で移る。
  • 6月には Gemini 3.5 Flash に、画面を見てパソコンを操作する「Computer Use」が標準搭載された。専用モデルの機能が普通のモデルへ溶け込んだ形だ。
  • 手元の機械で動かせる Gemma 側も速くなった。Gemma 4 は「下書き役」を使う仕組み(MTP)で品質を落とさず最大3倍速になり、Gemma 4 12B はメモリ16GB のノートパソコンで動く。
  • 裏を返すと、モデル名が増えて選びにくくなったことが利用者側の負担になっている。用途で選ぶなら、まず価格と性能の位置関係を見てから、必要な機能で絞るのが早い。

Gemini は2026年に入ってから更新の頻度が上がり、名前の似たモデルが並行して増えた。3.6 Flash・3.7 Flash・3.8 Flash、Gemini 4 Argon、Gemma 4、Gemini Nano——どれが何なのか分からなくなりやすい。

このページは、ai-garage が2026年に報じた Gemini/Google の AI 関連ニュースを、4つの系統に分けて並べ直したもの。詳報と一次ソースは各リンク先にある。

1. Gemini 本体 — 主力は速い系、上位の Gemini 4 Argon は限定提供から一般公開へ

時期できごと
5月Google I/O 2026。Gemini 3.5 Flash、検索の AI Mode(月10億ユーザー)、個人向けエージェント Gemini Spark などを一気に発表
6月Gemini 3.5 Flash に「Computer Use」が標準搭載。画面を見てパソコンを操作する機能が、専用モデルから普通のモデルへ溶け込んだ
7月Gemini 3.6 Flash ほか3モデルを発表。主力は値下げされた一方、本命の Pro は延期
8月13日Gemini 3.7 Flash を公開(米国時間)。3.6 Flash から3週間での世代交代で、年内は導入価格の入力$0.75/出力$3.75。この時点の主力は 3.7 Flash
8月26日Gemini 3.5 Transcribe を公開プレビューで提供開始。85以上の言語を自動で聞き分ける文字起こし専用モデルで、料金は音声1分あたり およそ $0.005、無料枠もある
9月2日Gemini 3.8 Flash を公開(米国時間)。3.7 Flash から約3週間、Google 自身の言い方で「6週間で3世代目」。料金は 3.7 Flash と同額の入力$0.75/出力$3.75 のまま、Artificial Analysis の賢さの総合指標は56から59へ(指標 v4.1.1 の値。v4.2 では47、2026年9月8日の v4.3 では41)。同時発表の 3.8 Flash Cyber は審査制の Fairwind Program 限定で、一般提供ではない
9月30日次世代の Gemini 4 Argon を発表(米国時間)。1回に書ける量は100万トークンに広がった。発表の時点で使えたのは、審査制の Fairwind Program に参加するサイバー防御の組織だけだった。API の導入価格は入力$2/出力$10(2026年11月30日まで。12月1日から$4/$20)、Artificial Analysis の総合指標は53(v4.3.2・high 設定)
9月30日Gem の後継になる「スキル」が始まる。Gemini のチャットで使えるようになり(いまは18歳以上)、個人アカウントの Gem は2026年11月にスキルへ自動で移る
10月6日画像生成の Nano Banana 2.1 が Gemini API で正式提供に。1K 画像1枚あたり$0.0336で、Nano Banana 2($0.067)のおよそ半額。Nano Banana 2 は廃止予定になった(停止日は未定)
10月8日Gemini API で 3.7 Flash と 3.5 Flash が提供終了。Google AI Studio では選べなくなり、API で指定すると 3.7 Flash は 3.8 Flash に、3.5 Flash は 3.6 Flash に自動で回される。安さを優先するなら、3.8 Flash の考える量を low に下げるか、Gemini 3.5 Flash-Lite を使う
10月9日Gemini アプリの無料版は Flash-Lite だけに。Google AI プランに入っていないアカウントから順に適用される。Flash は AI Plus(月725円)、Pro は AI Pro(月2,900円)から使える
10月13日Gemini 4 Argon を一般公開(米国時間)。Gemini アプリと Google 検索の AI モードは Google AI Pro・Ultra の加入者、Gemini API は有料ティアで使える。無料のアプリと AI Plus は公式の案内に入っていない。提供は「グローバルで順次」で、日本の名前は挙がっていない

Gemini の2026年5月から7月までの流れを示す横型年表(I/O 2026、Computer Use の標準搭載、3.6 Flash の値下げと Pro の延期)

「速くて安い方を主力に置く」という置き方がこの半年で固まった。上位モデルは7月に延期されたまま一般には出ておらず、 9月30日に発表された次世代の Gemini 4 Argon も、最初はサイバー防御の組織に限った提供だった。Argon は10月13日に一般公開されたが、使えるのは有料のプランと API の有料ティアに限られる。 上位モデルを一般に出すまでの遅さは、性能競争より供給と価格の勝負に軸が移っていることの表れとも読める。

【2026年9月4日 追記】 8月以降は、主力の Flash が3週間おきに世代交代した。8月13日の 3.7 Flash は年内の導入価格を入力$0.75/出力$3.75 と 3.6 Flash 発表時の半額に置き、9月2日の 3.8 Flash はその単価を据え置いたまま、Artificial Analysis の賢さの総合指標を56から59に上げた(いずれも米国時間。この56と59は当時の指標 v4.1.1 の値で、v4.3 になった2026年9月8日時点では 3.8 Flash が41・3.7 Flash が39)。ただし 3.8 Flash はよく考えて道具を何度も呼ぶぶんトークンを多く使うので、同じ課題を解かせたときの実費は$0.40から$0.58に上がっている。単価と実費は別々に動く——Google 自身も、効率がいちばん大事な用途では 3.7 Flash をそのまま使うよう案内していて、3.7 Flash は引き続き提供されている(2026年10月14日追記:その 3.7 Flash は10月8日に提供を終え、いまは Gemini API で指定すると自動で 3.8 Flash に回される)。あわせて8月26日には、85以上の言語に対応した文字起こし専用の Gemini 3.5 Transcribe が公開プレビューで出ている。

2. Gemma — 手元のパソコンで動かす側

Gemma は、中身が公開されていて自分の機械で動かせるモデル(オープンウェイト)の系統。

  • Gemma 4 が最大3倍速に:「下書き役」を使って複数の単語をまとめて予測する仕組み(MTP)で、品質を落とさず高速化
  • Gemma 4 12B:メモリ16GB のノートパソコンで動き、画像と音声もそのまま入力できる
  • DiffusionGemma:文章を1文字ずつではなく一気に作る方式。H100 なら毎秒1000トークン超

3. スマホとデバイス — Gemini Nano と Android への埋め込み

4. 開発者向けと基盤 — 調べ方と土台の話

周辺で起きていること

Gemini の話は、技術以外のところで足を取られる場面も出てきた。

ここまでをどう読むか

Gemini の2026年は、「速い・安い・どこでも動く」を優先してきた。上位モデルの延期(9月30日に発表された Gemini 4 Argon も、まずは限られた組織向けで、一般公開は10月13日)と主力の値下げ、パソコン操作機能の標準搭載、手元で動く Gemma の高速化——どれも同じ方向を向いている。

裏を返すと、モデル名が増えて選びにくくなったのが利用者側の負担になっている。用途で選ぶなら、まず AIモデル比較表で価格と性能の位置関係を見てから、必要な機能(画面操作・画像入力・手元で動くか)で絞るのが早い。

個別ニュースの一次ソース(Google 公式発表・報道・判決)は、それぞれのリンク先の記事に記載している。

よくある質問

Q.Gemini 3.5 Flash と 3.6 Flash は何が違う?
A.3.5 Flash は2026年5月の Google I/O で発表され、6月に画面を見てパソコンを操作する「Computer Use」が標準搭載された。3.6 Flash はその翌月の7月に、ほか2モデルとあわせて発表されたもので、主力は値下げされた一方、本命の Pro は延期になった(Pro はその後も一般には出ていない。9月30日には次世代の Gemini 4 Argon が発表され、こちらは10月13日に一般公開された)。なお 3.5 Flash は2026年10月8日に提供を終え、Gemini API で指定すると自動で 3.6 Flash に回される。
Q.Gemini 3.7 Flash と 3.8 Flash は何が違う?
A.3.7 Flash は2026年8月13日、3.8 Flash は9月2日(いずれも米国時間)に公開された。料金はどちらも100万トークンあたり入力$0.75/出力$3.75で、これは2026年12月31日までの導入価格(2027年1月1日からは$1.50/$7.50)。Artificial Analysis の賢さの総合指標は 3.7 Flash の56から 3.8 Flash で59に上がったが(公開時の指標 v4.1.1 の値。v4.3 になった2026年9月8日時点では 3.8 Flash が41・3.7 Flash が39で、上下関係は同じ)、同じ課題を解かせたときの実費は$0.40から$0.58に上がった。3.8 Flash の公開時、Google は効率を最優先する用途では 3.7 Flash を使い続けるよう案内していたが、3.7 Flash は2026年10月8日に提供を終えた。Google AI Studio では選べなくなり、Gemini API で指定すると自動で 3.8 Flash に回される。安さを優先するなら、3.8 Flash の考える量(thinking level)を low に下げるか、より安い Gemini 3.5 Flash-Lite(入力$0.30/出力$2.50)を使う手がある。
Q.Gemini 4 Argon はもう使える?
A.使える。Google は2026年9月30日(米国時間)に Gemini 4 Argon を発表し、10月13日(米国時間)に一般公開した。Gemini アプリと Google 検索の AI モードは Google AI Pro・Ultra の加入者、Gemini API は有料ティアで使える。無料のアプリと AI Plus は公式の案内に入っていない。発表から10月13日までは、Fairwind Program に参加するサイバー防御の組織だけに提供されていた。API の料金は100万トークンあたり2026年11月30日まで入力$2/出力$10で、12月1日から$4/$20になる。
Q.Gemini は無料でどのモデルが使える?
A.2026年10月9日から、Google AI プランに入っていない無料のアカウントで使えるモデルは Flash-Lite だけになる(順次適用)。AI Plus(月725円)は Flash-Lite と Flash、AI Pro(月2,900円)と Ultra は Pro まで全部使える(10月13日からは Gemini 4 Argon も選べる)。公式ヘルプはモデルの版番号を書いていない。
Q.Gemma と Gemini はどう違う?
A.Gemma は、中身が公開されていて自分の機械で動かせるモデル(オープンウェイト)の系統だ。Gemma 4 は「下書き役」を使って複数の単語をまとめて予測する仕組み(MTP)で最大3倍速になり、Gemma 4 12B はメモリ16GB のノートパソコンで動いて画像と音声もそのまま入力できる。
Q.Computer Use では何ができる?
A.画面を見てパソコンを操作できる。2026年6月に Gemini 3.5 Flash へ標準搭載され、それまで専用モデルが担っていた機能が、普通のモデルの側へ溶け込んだ。
Q.AI Overviews の誤りは誰の責任になる?
A.ドイツのミュンヘン地方裁判所は2026年5月28日、AI Overviews の誤りは Google の責任だとする判決を出した。検索結果を要約するだけの中立な通り道ではなく、AI が自分の言葉で書いた独立した主張だ、という判断だ。
Q.Gemini のモデルが多すぎて選べない。どう絞る?
A.用途から絞るのが早い。まず AIモデル比較表で価格と性能の位置関係を見て、そのうえで必要な機能——画面操作ができるか、画像を入力できるか、手元の機械で動くか——で候補を狭めていくとよい。

参考・一次ソース

⚖️ この2つを比べる

GPT-6.1 Sol vs Gemini 4 Argon

OpenAI
知能スコア 52
料金 $2 / $10
Google
知能スコア 53
料金 $2 / $10

料金・性能を横並びで比較 →

いま比較表に載っている版どうしの比較です。知能スコアは第三者機関 Artificial Analysis の測定値、料金は API の100万トークンあたりの入力 / 出力(米ドル)。

この記事に出てきた用語・モデル

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